先日、テルマエ・ロマエのDVDを観ました。日本人を“平たい顔族” と小馬鹿にした言い方がとても気に入り、やや?平たい奥様に『平たい顔族め〜』と言ったらめちゃくちゃ怒られました…

 さて、表題の件です。突然、血便が出るとびっくりすると思います。
まさか、大腸癌では?” と思うのではないでしょうか?
 血便にも色々あります。
 例えば、便器が真っ赤になるようなきれいな血便がたくさん出るようなときは痔などの肛門からの出血の可能性があります。 しかし、痔だと思っていたら大腸癌が隠れていたというケースがしばしばあります。本当に痔があっても、大腸癌も隠れている可能性もあります。血便が出た時は大腸の検査を行っておくことをお勧めします。
 血便とともに下痢や腹痛を伴う時などは虚血性腸炎や細菌性腸炎などの炎症がある可能性があり、急性期に大腸カメラを行うと原因がわかるかもしれません。しかし、急性期に大腸カメラを行うと痛みを伴ったり、大腸が全部見えない可能性もあるため、当院では症状が改善した頃にカメラを行うことをお勧めしています。症状が改善した頃には、炎症が治ってしまい、原因はわからなくなるかもしれませんが、癌やポリープなどのチェックはむしろ詳細に行うことができます。
 若い方で、血便とともに下痢や白っぽい粘液のような便が長く続くときは、潰瘍性大腸炎という難病の可能性があります。この病気は最近増えており、年単位で、長期的な治療が必要になります。

 大腸ポリープは胃のポリープとは異なり、腫瘍性のものが多く、大きくなると癌になってくるものもあり、早い段階での切除が望まれます。血便や、便潜血検査での異常所見は大腸検査を行う良い機会ですのでご相談ください。